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皆さんこんにちは!
スギテック、更新担当の中西です。
目次
~良い材料も“下準備”がなければ実力を発揮できない~
コーキング工事シリーズ第4回は、「下地処理と養生の重要性」について深掘りして一般的な市場での動向を基にご紹介します。
どれほど優れた性能のコーキング材を使っても、それを活かす“土台”が整っていなければ意味がありません。
見た目がきれいであることはもちろん、10年、15年と持続する施工のカギは「下準備」にあるのです。
「下地処理」とは、コーキング材がしっかりと下地に密着し、長く剥がれずに機能するための準備工程です。
実はこの工程こそ、プロの施工品質を左右する重要なステップなのです。
① 既存コーキング材の撤去
古いコーキング材をカッターやスクレーパーで丁寧に取り除く作業。
力まかせに引きちぎるのではなく、下地を傷つけずに“根こそぎ除去”する技術が求められます。
② 目地の清掃・脱脂
ほこり、砂、カビ、油分などの汚れは、接着障害となります。
刷毛・エアブロー・アルコールなどを用いて、目に見えないレベルまで徹底的に除去することが大切です。
③ プライマーの塗布
素材とコーキング材の“接着剤”となる下塗り剤(プライマー)を、適切な量と範囲で塗布します。
塗りすぎは硬化不良や変色の原因に。逆に少なすぎても接着力が弱まり、数年で剥がれが起こる可能性があります。
コーキングのひび割れ・剥離・膨れが1〜2年で発生
外壁の内部に雨水が侵入し、構造材の腐食・カビ発生に繋がる
補修費用が再施工+内部修繕で高額化
つまり、下地処理の良し悪しは、見た目では分からないけれど、結果にははっきり表れるのです。
「養生(ようじょう)」とは、作業中に塗料やコーキング材が他の部分に付着しないよう、保護するための作業です。
特にコーキング工事では、目地のラインを美しくまっすぐ仕上げるためのマスキングテープ貼りが欠かせません。
ラインのブレやにじみがあれば、どれだけ高性能でも“汚い仕上がり”に見える
はみ出した材料が周囲に付着すれば、外壁塗装やガラス、金属部分を汚し、修正が困難に
養生の剥がし方一つでも、ラインの精度が変わる
プロは、たった数mmの幅にこだわり、均一でピタッと決まった“美ライン”を作る技術を持っています。これは長年の経験がものを言う「職人芸」の一つです。
マスキングテープは接着力が強すぎず、きれいに剥がせる製品を使用
コーキング材が完全硬化する前にテープを剥がす(タイミングを間違えるとブチブチに)
気温・湿度・下地材の性質によって、テープの選定や貼り方を調整
この養生工程も、「下処理」と並んで施工品質を左右する極めて重要なプロセスなのです。
状況 | 原因 | 結果 |
---|---|---|
コーキング材が1年で剥がれる | プライマー未使用、古材の撤去不十分 | 雨水侵入による壁体内腐食 |
塗膜にブツブツの膨れが出る | 下地清掃不足、油分除去せず施工 | 美観が損なわれ、再施工が必要 |
目地のラインがガタガタ | 養生テープの貼り方が甘い、剥がし遅れ | 完成後の見た目が悪く、施主クレームの原因 |
良い材料を選んだだけでは、良い施工とは言えない。
それを活かすのが、「下地処理」と「養生」なのです。
高性能なコーキング材=スポーツカー
下地と養生=その“足回りと整備”
と考えれば、その重要性はおのずと分かるはずです。
次回もお楽しみに!